韓国ドラマ『マウス~ある殺人者の系譜~』は、連続殺人事件をめぐって過去と現在が絡み合うクライムサスペンスです。
かなり考察がはかどるドラマなのですが、とにかく登場人物が多い!
ただ、脚本としてはとても良くできていて、物事や登場人物の見え方が二転・三転して最後まで目が離せませんでした。

ネタバレ厳禁で見てほしい衝撃作!あとで紹介する注意点がクリアできそうなら超おすすめです。
物事がかなり複雑に絡み合うため、伏線やどんでん返しが好きな人にはおすすめですが、残酷な描写や複雑なストーリーが苦手な人には、少々ハードルが高い作品かもしれません。
この記事では、視聴した感想を交えつつ、ネタバレを避けて『マウス』の面白いところと、つまらない・難しいと感じる理由を紹介します。
『マウス』は面白い?おすすめできる人・合わない人


『マウス』は、先の読めない展開や複雑な謎解きを楽しみたい人におすすめの韓国ドラマです。
一方で、気軽に楽しめるサスペンスを探している人には、少しハードルが高い作品だとも思います。
| おすすめできる人 | 合わない可能性がある人 |
|---|---|
| 犯人探しや伏線考察が好き | 複雑な人間関係や時系列を追うのが苦手 |
| 予想を裏切られる展開が好き | わかりやすいストーリーが好き |
| ダークな犯罪サスペンスや心理描写を楽しめる | 猟奇的な事件や精神的に重い展開が苦手 |
| 長編でもじっくり物語に入り込みたい | 短い話数でテンポよく完結する作品が好き |
『マウス』の特徴は、単に犯人を追い詰めるだけでなく、登場人物の過去や心理、善悪の境界にまで踏み込んでいくことです。
小さな違和感を見逃すまいという心意気で推理を楽しめる人にはごちそうですが、ながら見派には少々ハードモード。
じっくり考えながら見ること自体を楽しめるかどうかが、好みを分けるポイントになりそうです。
『マウス』が面白いと感じる理由
『マウス』の見どころは、先の読めないストーリー展開と、登場人物の感情がぶつかり合う人間ドラマの2つです。
連続殺人事件の真相を追いながら、善悪とは何か、なぜ人は罪を犯すのかという問いにも踏み込んでいきます。
犯人探しと伏線の仕掛け
『マウス』で一番面白かったのは、これでもかってくらい視聴者側の予想を容赦なく揺さぶってくるところ。
物語は、韓国全土を震撼させた「ヘッドハンター殺人事件」から始まります。
名前から何となくわかる通り、被害者の頭を持ち去る連続殺人事件で、序盤の展開からなかなか精神抉ってくるんですよね。
こちらの犯人は無事に逮捕されるのですが、それから25年後、再び現れた連続殺人犯によって過去の事件と現在の捜査が絡み合っていきます。
面白いのは、新しい事実が明らかになるたびに、登場人物や過去の出来事の見え方が目まぐるしく変わっていくこと。
あとから思い返してみれば序盤から伏線が張られており、犯人を推理するだけでなく、登場人物の言動や何気ない場面にも注目してほしい作品です。



こんな脚本、どうやって考えたの?悪魔に魂でも売った?ってくらい、完成度が高かった。本当に鳥肌がたった。
先の展開を予想したり、違和感のある場面を覚えておいたりするのが好きな人には、特に楽しめるポイントでしょう。
主要キャストの演技と人物ドラマ


もうひとつの見どころは、イ・スンギとイ・ヒジュンが演じる、対照的な2人の主人公です。
イ・スンギ演じるチョン・バルムは、誰からも好かれる正義感の強い巡警。
一方、イ・ヒジュン演じるコ・ムチは、幼い頃に両親をヘッドハンターに殺された過去を持ち、犯人への復讐を胸に刑事になった人物です。
縁あって同じ事件を追うようになった2人ですが、背負っているものも、事件に向き合う姿勢も異なります。
穏やかで誠実なバルムと、怒りや悲しみを抱えるムチ。 この対比が、事件の捜査だけでは描けない緊張感や物語後半にかけて描かれるヒューマンドラマとしての魅力を生み出しているんですよね。
さらに、過去の事件で心に傷を負ったオ・ボンイや、秘密を抱える番組プロデューサーのチェ・ホンジュなど、周囲の人物にもそれぞれの事情が。
当事者にとってはどれだけ時間が過ぎても過去にならず、大なり小なり生き方や考え方などを狂わされてしまうんだという苦しみをひしひしと感じるストーリーです。
殺したいほど憎み続けるのが正解なのか、赦して早く忘れるべきなのか、復讐すべきなのか……
誰が犯人なのかという謎だけでなく、事件によって人生を変えられた人々の葛藤にも注目すると、より深く楽しめます。
サイコパス遺伝子というテーマにも注目
本作品では、サイコパス遺伝子を出生前診断できる研究が確立したところから始まります。
ただし、その遺伝子はアインシュタインのような超天才の遺伝子とも類似していて、完全に見分けることはできません。
要は出生前検査にひっかかる=胎児がサイコパス or 超天才の遺伝子どちらかを持っているということに。



両極端すぎるだろ〜……
サイコパス遺伝子の出生前検査を義務化する法案は却下されてしまうのですが、実は人知れず検査を受けた妊婦が数名いました。
我が子が将来サイコパスになる「かもしれない」という理由で本当に諦められる?
もしかしたら、天才の遺伝子で犯罪の心配なんてない子かもしれないのに?それに、もし検査が間違っていたら?
そんな、究極の判断を迫られる母親としての葛藤なんかも描かれます。
『マウス』の事件はヘッドハンターをはじめとしたサイコパスの犯行を描くため、あまりに凄惨すぎて義務化に前向きになってしまいそうですが、最後まで見るとこの感情にすら恐怖を抱くこと間違いなし。
ネタバレになりそうで言えないんですが、そういうことか〜!と鳥肌が立ちました。
『マウス』が怖い・グロい・つまらないと感じる理由
『マウス』は謎解きが魅力の作品ですが、残酷な事件描写とストーリーの複雑さは、人によって好みが分かれるポイントです。
単純に怖いだけのドラマではないものの、気軽に楽しめるサスペンスともいえません。
視聴前に知っておきたい注意点を、2つに分けて紹介します。
残酷描写や精神的な重さ
『マウス』には猟奇的な殺人事件や流血を伴う場面があり、グロテスクな描写が苦手な人には注意が必要です。
物語の発端となる「ヘッドハンター殺人事件」は、被害者の頭部が切断され、持ち去られるという凄惨な事件。
また、動物が殺傷される内容も扱われます。
こうした描写が苦手な人にとっては、ストーリーがいくら面白くても視聴を続けるのが難しいかもしれません。
しかも、本作の怖さは暴力的な描写だけではありません。
大切な人を奪われた悲しみや復讐心、身近に殺人鬼が潜んでいるかもしれない恐怖など、登場人物が抱える感情も重く描かれます。
そのため、血を見るのは平気でも、救いの少ない展開や精神的に追い詰められる物語が苦手という人も、慎重に判断したほうがよい作品です。
登場人物が多く、展開を理解しにくい


もうひとつ厄介なのが、登場人物の関係や事件のつながりが複雑なことです。
『マウス』では、25年前の事件と現在の連続殺人事件が絡み合い、複数の人物の過去や秘密が少しずつ明らかになっていきます。
しかも、その追加された新情報によって、それまでの人物や出来事に対する認識がガラッと変わることも。



被害者やその遺族なんかも含めると、ざっと50人?それ以上?のキャストが出てくるよ!
登場人物の名前を覚えるのでも一苦労なのに、相関図が複雑すぎるし矢印が頻繁に変わるので、結構脳みそ使います。
こうした複雑さは本作の魅力でもありますが、少し目を離しただけで「待って、今の誰?」「何があった?」となりやすいのも事実。
家事をしながら、スマホを触りながら、といった「ながら見」には向かないかもしれません。
理解しにくいと感じたら、登場人物の名前と関係をざっくりメモしながら見るのがおすすめです。
以下の記事では、序盤でわかる情報のみで主要キャストをまとめているので、登場人物や相関図を把握したくなったときの確認用としてお使いください。
▶︎ 『マウス~ある殺人者の系譜~』キャスト・相関図|登場人物をネタバレなしで解説
『マウス』終盤・最終回の評価は?ネタバレなしで解説


『マウス』の最終回は、納得できる結末だったという意見がある一方、描き方に疑問を感じたという声もあります。
韓国の聯合ニュースが2021年5月20日に掲載した最終回の報道でも、登場人物が自らの行為と向き合う結末を評価する意見と、加害者側の心情に寄り添いすぎているのではないかという批判が紹介されています。
また、回を重ねるにつれて展開のテンポが落ち、緊張感が弱まったという指摘もありました。
個人的にはテンポが落ちたというよりも、ジャンルが序盤は緊張感の絶えないサスペンスやミステリーだったのに対し、後半はヒューマンドラマっぽくなった感じがします。
そして『マウス』の最終回が興味深いのは、事件の結末や隠された真相だけでなく、罪を犯した人間に同情してしまう気持ちをどう受け止めるかまで考えさせられるところです。
許されない行為だと頭ではわかっているけれど、裏側にある真実や犯人側の苦しみまで知ってしまうと簡単に切り捨てられない感情も芽生えました。
正解が用意されているわけではないからこそ、見終わっても考え続けてしまう作品です。
韓国ドラマ『マウス〜ある殺人者の系譜〜』に興味を持った方は、以下の記事で配信先を確認してみてください。
▶︎ 『マウス』の配信状況
『マウス~ある殺人者の系譜~』の感想に関するよくある質問


無料で『マウス』を視聴する方法はある?
誰でも無条件に無料視聴できる正規の方法はないです。
ただし、条件に合えば正規の動画サブスクを利用して実質無料や、かなりお得に見られる可能性があります。
具体的には『マウス』の配信状況の記事をご確認ください。
『プレデター』は続編ですか?
『プレデター』は続編ではなく、犯人視点で事件の全貌を描いたスピンオフです。
何を考え、なぜあの行動をしたのか?といった心理や理由、からくりなどが理解できるため興味深いですが、見ないと本編がわからないということはありません。



混乱を解く鍵にはなるかもしれない
ただし、重大なネタバレになっているので視聴するタイミングには十分注意が必要です。(視聴タイミングや見れるサブスクは、上記でリンクを貼った配信記事に記載しています)
実話なの?
本作は2017年に韓国で発生した「仁川小学校殺害事件」から着想を得た作品ですが、実話ではありません。
当時小学2年生だった少女が誘拐・殺害され、犯人は逮捕されましたが、収監中に今最もつらいことを聞かれたときに「天気がいいのに桜を見に行けなくてつらい」と回答したのだとか……。
苦しむ遺族と加害者側の感情の落差に、脚本家のチェ・ランが強い怒りを感じたことが制作のきっかけになったそうです。
ただし、先ほども述べたように、あくまで実在する事件が制作のきっかけになっただけで物語内で登場する人物や事件はフィクションとなっています。
こういった背景を知ると、あの結末にはかなり脚本家のメッセージが込められていると思いました。









